ドローンを始めるなら知っておきたい、有名商用ドローン企業の特徴・主な製品

更新日: 2018.05.10 公開日: 2017.11.20
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趣味としてドローンを始めるなら、どんな企業(メーカー)があるのかを、ある程度知識として知っておきたいところです。今注目されているドローンを生み出す企業は、いったいどのような製品を送り出しているのでしょうか?

本記事では、2017年現在で勢いのあるドローン企業の特徴や主力製品、事業内容などを解説していきます。

 

世界シェアの7割を占める「DJI」の実質一強状態

ドローン事業を手がける企業を紹介する前に、まずは商用(民生用)ドローン市場が現在どのような状況にあるのかを解説しておかなくてはなりません。

ドローンを嗜む人であればDJIという企業は誰もが知っているでしょう。同社の空撮ドローン「Phantom」シリーズの白いフォルムは、ドローンと言われて最初に思い浮かべる機体ではないでしょうか。実は、2017年現在のドローン市場は、DJIが7割以上のシェアを占めており、実質DJI社の独走状態になっています。

ほんの数年前、市場ではParrot、3DRoboticsと併せて「ドローン3大メーカー」と呼ばれていました。しかし2017年に入り、Parrotはコンシューマドローン部門を大幅に縮小、3DRoboticsはドローン事業から実質撤退の動きを見せるなど、ドローン企業の市場情勢は大きく変容を遂げています。

 

ドローン業界を牽引する、有名商用ドローン企業

それでは、世界で活躍する民生ドローン企業を紹介していきます。さまざまな企業のドローンを見比べてみるのも、面白いかもしれません。

DJI(ディージェーアイ)

中国広東省深圳にオフィス・旗艦店を構える、商用ドローン分野では最大手の企業です。深圳(しんせん)は中国版シリコンバレーとも呼ばれており、さまざまなスタートアップ企業が軒を連ねる経済特区。DJIも2006年に設立されたベンチャー企業ですが、そこから10年余りで世界的なドローンメーカーへと成長を遂げています。

2015年には、DJI社のドローンが日本国内の首相官邸に落下する事件が起こり、同社が首相官邸や皇居周辺をGPSで飛行禁止措置を取ったのは記憶に新しいでしょう。さらに、2017年では、DJI社のドローンが中東テロ組織のISILに利用されていることを受け、イラクの紛争地帯も同様の措置を取りました。

このように、世界規模で年々、影響力が増しているドローン企業でもあります。

<主なドローン>

主力となるドローンは、空撮向けの「Phantom」シリーズ。世界で最も売れているドローンであるこの機種は、ミドルユース向けの機体でありながら、最新のPhantom 4では3軸ジンバルの2000万画素、4K/60fpsの高精度カメラを搭載し、プロの現場でも使用されるモデルとなっています。

他に、ハイエンドなコンパクトドローン「Mavic Pro」や重量300gのミニドローン「Spark」など、コンスタントに新しいドローンを生み出し続けています。

 

Parrot(パロット)

ドローン事業やオーディオ、IoTガーデニング事業を手がけるフランスのメーカー。世界初の商用ドローン「A.R Drone」で、ドローンという存在を世に知らしめた企業でもあります。

2017年初頭、コンシューマドローン部門の事業集約を発表し、大規模な人員整理とともにミドル~ハイエンドユーザー向けドローンの開発に注力していくことが発表されました。今後の展開が楽しみな企業のひとつです。

主なドローン

商用ドローン市場を切り拓いた「A.R Drone」の後継となる「Bebop」、斬新な固定翼型ドローン「Disco」など、DJIとはまた違った方向性を打ち出す商品群が魅力です。ホビードローン「Mini Drone」シリーズなど、低価格帯のラインナップも充実しています。

 

今後注目のドローン企業

今後注目したいドローンメーカーをまとめました。いずれも、後々のドローン市場に大きな影響を及ぼしそうな注目の企業です。

 

Zero Zero Robotics(ゼロゼロロボティクス)

昨年大ヒットした「Hover Camera」を開発した中国のドローン企業。わずか249gの折りたたみ4K空撮ドローン「Hover Camera」は、Apple Storeで大ヒットを記録し、現在もミニドローン市場で存在感を放っている名機です。

今年8月には、チャットアプリ「Snapchat」を運営するSnapに買収交渉されるというニュースが飛び交うなど、今後の動向が気になるメーカーです。

https://gethover.com/?d=pc&c=jp

 

Xiaomi(シャオミ、小米科技)

中国北京市に本社を構える、中国の総合家電メーカー。スマートフォンメーカーとして非常に有名な企業ですが、今年5月に自社開発のドローン「Mi Drone」を発表して以来、ドローンメーカーとしての注目が高まっています。

同社初となるドローン「Mi Drone」は、フルHD対応機が4万円強、4K撮影可能機が5万円前後という低価格がウリ。DJIの一歩先を行く、低価格・高性能なドローン開発に関心が寄せられています。

 

まとめ

商用ドローン市場は、自撮り(セルフィー)分野や空撮分野など、さまざまな方向に細分化が進んでいます。クラウドファンディングで資金調達を行うメーカーも多く、どの企業が生き残っていくのか、まったく予想がつかない業界といえます。

低価格路線へと突き進むのか、うまく住み分けられるのかなど、話題は尽きないドローン企業ですが、今後も消費者としてより便利なドローンが生まれることを願ってやみません。

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