「うっかり」じゃ済まされない!?ドローンにまつわる法律で押さえておきたいポイント!

更新日: 2017.10.10 公開日: 2017.10.10
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徐々に普及が始まっているドローンですが、車の「赤信号は止まれ」のように、ドローンも法律で色々なことが規制されています。「知らなかった」「うっかりしていた」では済まされないこともありますので、しっかりと押さえておきましょう。

 

ドローンが法律によって規制された経緯

ドローンは個人で楽しむほか、私たちの生活に関わる様々なビジネスや、災害時・遭難時などにもその力を発揮してくれる非常に便利で強力なIoTの一つです。

これまでは、ドローンなどの無人航空機の飛行等に関して明確なルールが設けられていませんでしたが、平成27年12月10日、航空法が改正され、法律に基づいたドローンの規制内容が明確化されました。

皆さんのご記憶にも新しいことと思いますが、平成27年4月に起きた「首相官邸へのドローン落下事件」そして翌5月に起きた「善光寺へのドローン落下事件」など、一歩間違えれば大惨事になっていた可能性がある事件が立て続けに起こりました。

これらの事件がきっかけとなってドローンを始めとする無人航空機の安全対策の脆弱さが浮き彫りとなり、法改正に繋がったという経緯があります。

具体的にどのようなドローンの法律があるのか、見ていきましょう。

 

ドローンに関する法律で押さえておきたいポイント

ドローンに関する法律は大きく「航空法」と「電波法」があります。

■航空法
航空法においては「ドローン」ではなく「無人航空機」という用語が登場します。つまり法律上はドローンも無人航空機の一種に含まれるということになり、その対象は200g以上の機体となります。

(1)飛行禁止区域
・空港周辺の上空
・150m以上の空域
・人口密集地の上空

(2)飛行方法
・日中に飛行させること
・目視範囲内で飛行させること
・第三者および物と30m以上の距離を保って飛行させること
・縁日やイベントなどの上空を飛行させないこと
・危険物を運ばないこと
・物を投下しないこと

これらが規制されています。

もしこの範囲を超えて使用する場合は国土交通大臣の承認が必要となりますが、その際には安全確保への対策が万全に施されていることや、10時間以上の飛行実績などが必要となります。

また、申請には飛行場所、日時、経路、飛行の目的、飛行させるドローンに関する資料、飛行実績を証明できるもの、損害保険への加入を証明できるものなどを添える必要があり、提出後、審査を経て承認されるかどうかが決まります。

■無人航空機の飛行ルールについて詳しくはこちらをご覧ください。
無人航空機の飛行ルール(国土交通省)

ドローンの法律についてさらに詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください。
航空法(総務省運営・電子政府の総合窓口)

■電波法
電波法では無線電信や無線電話などの電波の送受信には総務大臣による免許の交付が必要であると定めています(一定の例外を除く)。

ドローンは電波を用いて機体をコントロールするほか、撮影した映像をリアルタイムに送信するために電波を用います。

そのため電波法が関わってくることになり、総務大臣に免許を交付してもらう必要があるのです。ただ、これはあくまでも原則であって「一定の例外を除く」と謳っているように免許が不要なケースもあります。

特に技適マークが付与されているドローンに関しては例外扱いされるケースが多く、その場合の免許は不要となりますので、事業者などが採用するドローンも技適マークがあるものがほとんどです。

ドローンと電波法についてさらに詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください。
電波法(総務省運営・電子政府の総合窓口)

このように、ドローンに関する法律には航空法と電波法が絡んでくるということを覚えておきましょう。

 

 

ドローンを取り巻く環境は常に変化している!今後も要注目!

今回は現時点で法律によって規制されているドローンの飛行に関する情報をご紹介してきました。

これが全てではありませんが、ドローンの法律で特に代表的なものを記載しましたので、ドローンを飛ばすなら最低限この程度は完全に把握しておきましょう。

一つ、注意点として最後にお伝えしたいのは、ドローンを取り巻く環境(ドローンの法律も含む)は、まだまだ未完全だということです。

めまぐるしいスピードで変化している部分もありますので、ドローンの法律による規制内容がいつの間にか変更になるということは十分に考えられます。

安全に、楽しく、そして便利に使いつづけるためにも、法律やルールの変更には常に目を光らせておきたいものですね。

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