2016年初めにルワンダでの活動を開始したZiplineはカリフォルニアに本拠を置くスタートアップです。彼らは医療分野でのドローン活用を目的としており、そのサービスを来年にはタンザニアにまで拡大することが発表されました。
Ziplineが提供しているのは、専用のドローンによる医薬品の高速配送サービスです。
このサービスで利用されるドローンは近年一般的なクワッドコプター型ではなく、固定翼を持った高速飛行が可能なモデル。
遠隔地の医療従事者がZiplineに必要な医薬品を注文すると、流通センターで選定・適切な梱包が行われ、数分でドローンに積み込まれ、射出されます。
この固定翼ドローンは流通センターから射出されると時速100kmもの速さでオートパイロット飛行し、片道75kmまでの配送先上空を通過して注文の品をパラシュート投下します。
そしてドローンはそのまま着陸せずに進路を変えて流通センターに帰還するため、配送先にはドローンが離着陸するためのインフラを整備する必要がない、というわけなのです。
この方法であれば、アフリカに限らず、地勢上の理由やインフラの未整備によって輸血用血液やワクチンなどをはじめとした必須医薬品が不足しがちになる地域が存在するという問題を、ドローンでの輸送で克服することができます。
輸送分野では都市部での戸別宅配が注目されがちなドローンですが、アイデア次第ではまだまだ活躍の機会が幅広くあると感じさせてくれます。
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