オーストラリア民間航空安全当局(CASA)が不正なドローン使用に関するオンライン報告フォームを設けたところ、毎週少なくとも1件以上のペースで苦情が増加していることがわかりました。
CASAは「まだ体制が整っていないため、前年と比較することはできないが」と前置きしつつも、今年すでに、ドローン使用に関して12件の罰金例が出ていることについても述べています。
他の多くの国や地域と同様に、オーストラリアにおいてもドローンの操縦者には様々な制約が課されています。オーストラリアの場合、夜間や霧の中での飛行や、他の人から30メートル以内への接近、当局が定めた人口の多いエリア、地上120m以上の高空、飛行場から5.5km圏内での飛行は許可されません。
CASAのスポークスマンは、「ドローン利用のルールに違反して罰金を科せられた場合、罰金は数百ドルから10,000ドル以上に及ぶ可能性がある」とも述べています。
また、キャンベラ(Canberra)郊外のゴードン(Gordon)では、住宅街周辺を毎晩のように飛び回るドローンの存在が人々のプライバシーを脅かしているとみなされ、住民は自発的な防御を強いられています。
こういった事態を受け、オーストラリア プライバシー保護財団の副議長であるRoger Clarke氏は「ここ数年でドローンに関する技術が改良され、また関連情報へのアクセスがしやすくなるにつれ、ドローン利用に関する懸念は増加している」と警鐘を鳴らしています。
ドローンは高度な監視能力を持っているため、不適切に用いられることを避けるためにも、より実効性の高い利用ルールが整備されることはいずれの国でも急務となっているようです。
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