山岳救助にヘリではなくドローンを使う利点とは?

更新日: 2017.10.20 公開日: 2017.10.20
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多岐にわたる分野で活用が期待されるドローンは、災害時の情報収集や人命救助などにも最適のマシーンである。

ここ数年は登山ブームと言われ、困難なルートから山頂を目指す本格的な登山者から、比較的気軽なハイキングや尾根歩きを楽しむ登山者まで増加の傾向にある。当然のことながら、遭難者もそれに比例して増加している。

広大な山岳地を「できるだけ早く、正確に、隈なく」捜索するため、従来は警察や防災ヘリコプターにより行われることが常だった。それ以前では救助隊が人力で捜していたことを思うと、救助ヘリコプターの登場で助かった命は数多い。

しかしヘリによる捜索は有効だが、運用コストがかかりすぎるというデメリットがある。
それに加えて小回りが利かず、悪天候下では操縦者は命がけとなる。

そこでドローンを山岳救助に活用するのである。
ドローンならば操縦者は安全なところから操作が行え、ヘリコプターでは入りにくい狭い谷底などの場所でドローンを用いれば、その利点を十二分に活かせる。

またドローンをまず飛行させて得た情報をもとに捜索範囲を絞り込み、救助隊が向かうという効率的な方法が取れる。これにより二次遭難のリスクが下がるのだ。

ただ、場所が山という関係上、天候や電波状況が悪く、GPSが使い物にならない場合もある。このあたりの技術開発と実用化が、目下の課題であると言えよう。

利用目的からドローンに
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