先日はドローンによる遺跡復元の話をしたが、今回はドローンは上空からの遺跡発見にも役立つという話をしたい。たとえば2016年、ヨルダンの世界遺産ペトラに、それまで知られていなかった遺跡があることがわかった。
研究者はまず高解像度の衛星画像でこの遺跡を確認し、その後ドローンを用いて写真撮影を行ったのである。儀式のための施設だと見られているこの遺跡は、地上や近くの丘から目視しにくいものだったようだ。
2014年の段階でも、ペトラは全体の85%が未発掘と言われている。
かつて砂漠を移動していたキャラバン隊の中継基地として栄えたとされるペトラには、まだまだ多くの謎が眠っているとも言われる。今後もペトラの謎を解くためにドローンが活用されることだろう。
もちろんペトラだけではなく、世界中の遺跡の発見と復元のためにドローンは引っ張りだことなりそうだ。アカデミックの世界もドローンが活かされ、その様相が大きく変わろうとしている。