サメによる襲撃によるパニック映画といえば、スティーブン・スピルバーグ監督の「ジョーズ」だ。あの映画の舞台はアメリカ東海岸だが、世界最大規模のサメの生息圏はオーストラリアである。
オーストラリア南東のニューサウスウェールズ州は、サメの事故を防ぐためにドローンを導入している。このドローンは「Little Ripper」。
ドローンで海岸線の監視を行い、サメなどの危険を察知し次第、忌避剤や救命用のいかだを届け、現場の正確な座標軸をスタッフに送信するという。
さらに、シドニー工科大学ではドローンがサメの種類を特定するためのプログラムを開発中である。サメの種類が特定できれば、必要に応じた救助が行える。
世界でのサメの襲撃による死亡事故件数は決して多くはないが、ここ数年で増加傾向にあり、2015年には過去最多の98件に上った。サメの襲撃というイメージがついては観光業にとって打撃となるため、オーストラリアとしても万全の体制でサメ対策に乗り出していくようだ。