人工知能やロボット、ビッグデータ、IoTなどを活用して産業の生産性や新しい市場を創出しようとする動きがそこかしこで出てきているのを、読者もまざまざと感じていることであろう。この改革こそ、「第4次産業の革命」と銘打った成長戦略である。
老朽化インフラの点検などの官民のドローン活用が象徴的に表しているように、第4次産業を代表するものの1つがドローンである。
過去の産業革命について、ごく簡単に振り返っておこう。
蒸気機関の登場によって起きた第1次産業革命は、従来の産業を機械化に導き、第2次産業革命が機械によるプロダクトの大量生産を可能にした。
そして第3次産業革命では機械であるコンピュータに人間が指示を与えることで、それら機械をさらに使いやすく自動化していったのである。
これが第4次産業では、機械たちはついに自分たちで考え、判断するようになる――人工知能によって――と言われている。
産業革命が起きることで、それまでの製造業の在り方はガラリと変わってきた。第4次産業でも冒頭に挙げたような技術が連関しながら新たな仕事が生まれ、従来の仕事のうち、何かが消えていくというわけだ。