先月29日、東京電力ホールディングス（HD）とゼンリンがドローン向けに空の3次元地図作りで提携すると発表。
送電鉄塔や電線の位置をデジタル上のマップで管理し、ドローンと電線の衝突を防ぐ。ドローンが電線に沿って飛行し、電線網を空中の道路のように活用する「ドローンハイウェイ」の2019年度の実現を目指して共同開発を進めていく方針だ。
「ドローンハイウェイ」では、地上に張り巡らされた電線を空から見える道しるべにする。ドローンは電線から一定の距離を保って飛行し、目的地まで他のドローンや電線と衝突しないようにする。
電線網の付近には地上基地を設置する。基地ではドローンの充電や整備、修理ができるようにし、飛行中のドローンが立ち寄る。記者会見で東電HDの山口浩一新成長タスクフォース事務局長は「世界に先駆けて空の道を作る」と意気込みを語った。
今後の計画としては2019年度までに3次元地図データを整備し、ドローンを安全に飛ばせるルートを企業や利用者へ提供する見通し。東電HDもドローンを活用し、電力設備の補修や点検を行っていく。
東電HDはドローンの飛行システム開発のブルーイノベーション（東京・千代田）と、ドローンを使った電力設備を自動点検するシステムを共同開発するとも発表している。
