ドローンによる空撮は楽しいものであるが、忘れてはならないのが他人へのプライバシー配慮である。撮影行為が何かの折りにプライバシー侵害・肖像権の侵害に結びつくというリスクは常にある。
ドローンの撮った映像をインターネット上などで公開する際、被撮影者の同意を得ることは前提である。
しかし、現実問題として被撮影者の同意を得ることが難しい場合も多々ある。
総務省は2015年に「『ドローン』による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」を発表している。そのガイドラインの中で、被撮影者の公開の同意を得ることが難しい場合には、以下の三点に注意するように呼びかけている。
１ 住宅地にカメラを向けないようにするなど撮影態様に配慮すること
２ プライバシー侵害の可能性がある撮影映像等にぼかしを入れるなどの配慮をすること
３ 撮影映像等をインターネット上で公開するサービスを提供する電気通信事業者においては、削除依頼への対応を適切に行うこと
しかし、プライバシーの侵害に当たるかどうかという点は、実際の映像により総合的に判断されるのが普通である。そのため、上記の三点をクリアしていても一定のリスクは残るということには留意したい。
