昨今、ドローンの存在は世間に広まり、ラジコンのように身近な存在になってきています。今回はそんなドローンに関する資格試験について、詳しく説明していきます。
ドローン自体は資格無しでも操縦できる
ドローンを操縦する際は特別な資格が必要なのではないのかと思っている方もいる方も少なくないでしょう。結論から先にいうと、ドローンを操縦するのに、特別な資格は必要ありません。ドローンを購入したその日から、誰でもドローンを操縦することができます。
ただ、資格はないのですが、ドローンを操縦する際に守らなければいけないルールがあります。
ドローンの重量が200g以上の場合に限り、改正航空法の飛行ルールが適応されるようになります。内容は以下の通りです。
・日没時の飛行は禁止
・目視範囲外の操縦は行わない
・祭礼など多数の人が集まる催しの上空での飛行は禁止
・危険物の輸送をしてはならない
・無人航空機からのものを投下してはならない
・規定されている空域以外での飛行は行わない
もし破ってしまうと最大50万円以下の罰金が科せられる場合もあるので注意しましょう。さらに、200g以上のドローンを使用するには地方航空局の許可が必要になります。申請を送ることも忘れてはいけません。
ほか、ドローンに搭載されている機能によっては特別な資格が必要になる場合もあります。
ドローンに関する資格試験はある
ドローンを操縦に必要な資格は必要ありません。しかし、ドローンの性能によっては資格を取らなければいけない場合があります。その資格は以下の通りです。
・第三級陸上特殊無線技士
この資格は、国家資格の1つであるため、取得するためには資格試験を受けなければなりません。
趣味として、一般的なドローンを操作する分には取得する必要はないのですが、ドローン操縦を仕事にするのなら、取得しておいたほうがいいでしょう。
ただ、通信分野に詳しくない場合、第三級陸上特殊無線技士がどういった資格なのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。
次の項目で、第三級陸上特殊無線技士について説明していきます。
第三級陸上特殊無線技士の詳細とは?
第三級陸上特殊無線技士とは、無線従事者資格に該当する資格のことを指します。電波法に定められている無線設備の操縦などを行うために、総務省から交付されている免許であり、通信機能の性能によってはドローンも第三級陸上特殊無線技士の取得対象となる場合があります。
第三級陸上特殊無線技士を取得することで以下に該当するドローンの操作が行えます。
・25,010kHz~960MHzの電波を使用する空中線電力50W以下のもの
・1,215MHz以上の電波を使用する空中線電力100W以下のもの
上記どちらかを満たすものが第三級陸上特殊無線技士の取得対象になるので覚えておきましょう。資格試験は毎年2月、6月、10月に3回行われています。詳細な日付は毎年変わるので、受験を検討する場合は総務省の公式ページをチェックしておきましょう。
第三級陸上特殊無線技士は国家資格に該当するため、試験の難易度は高いのではないかと思ってしまうかも知れませんが、難易度は非常に低いです。毎回受験者の7割が合格するほどなので、しっかりと勉強すれば十分受かるでしょう。
そのほか、総合通信局長の認定を受けた学校などで養成過程を受講し、最後の試験に合格することでも第三級陸上特殊無線技士の資格は取得可能です。学校も1日ほどで修了試験まで終わる場合が多いので、手軽に取得出来るのも魅力ですね。
ドローンは資格が無くても操縦ができます。ただ、今後ドローンを使った仕事をしたいという場合は、第三級陸上特殊無線技士の資格を取得しておいた方が操作できるドローンの幅が増えるのでおすすめです。趣味で操縦する場合は資格の取得よりもルールを守ることを意識して操縦しましょう。