可能性は無限大!ドローンの開発によって広がる新たな選択肢

更新日: 2017.08.15 公開日: 2017.08.15
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ドローンはどのような経緯で開発されてきたのでしょうか?ドローン開発の歴史と、現在ドローンがどのように開発されているかを説明します。加えて、今後国内で開発が予想されているドローンや、海外での開発状況も紹介していきます。

目次

まずはドローン開発の歴史をチェック


ドローンの開発の歴史を紐解くと、それは第二次世界大戦に遡ります。ドローンの始まりは、アメリカ軍が第二次世界大戦で使用した「BQ-7」だと考えられています。「BQ-7」はB-17爆撃機を無人化したもので、爆薬を乗せて突撃させることが目的でした。

その後も軍事用にドローンが開発されていきますが、初期は訓練用の標的の役割を果たすものが開発されました。

1970年代に入ると、アメリカ軍は偵察機としてドローンを使用します。1980年代から軍事用ドローンの開発は盛んになり、1990年代のユーゴスラビア紛争で実践投入された「プレデター」は有名になりました。

軍事用として開発が進む一方で、民間用のドローンの開発は1980年代後半まで待たなければなりませんでした。

日本では1987年に始めて農薬散布用の無人ヘリコプターが登場し、これがドローンに分類されています。

民間用ドローンは、日本が先進国でした。アメリカ航空宇宙協会によると、2002年の時点では、世界のドローンのうち、65%が日本国内で利用されているものでした。

日本も、ドローン開発のスタートは決して遅くはなかったのです。

ドローンアプリを開発するために必要な環境


現在、日本及び世界各国でドローンの開発で各メーカーがしのぎを削っています。その中で新たな取り組みとなっているのは、ドローンの大規模メーカーがSDK(ソフトウェア開発キット)を提供する試みです。

この取り組みによって、小さな企業や個人でもドローンに関するアプリの開発が可能になり、大規模メーカーは自社のドローンを利用してもらう機会が増えるというメリットが生まれています。

世界最大手のドローンメーカーDJIもSDKを提供しています。提供しているものは以下の3つです。
・DJI MOBILE SDK
→モバイルデバイスに利用できます。フライトコントローラーとの通信を助けます。
・DJI ONBORD SDK
→オンボードデバイスとフライトコントローラーの通信を助けるSDKです。機体のポジションを制御するのに使われます。
・DJI GUIDANCE SDK
→障害物検知や超音波距離測定に使われるSDKです。

日本ではこんなドローンが開発される!?


現在、日本ではどんなドローンが開発されているのかを紹介していきます。

徳島大学の三輪昌史氏は現在、水空両用のドローンが開発しています。三輪氏によると、ダムの調査の効率化を目的としているとのことです。

日本の多くのインフラが高度経済成長期に建てられたため、現在経年劣化による損傷が問題になっています。ダムもその例外ではありません。

現在はボートを使って調査がなされていますが、水空両用のドローンを使うことで、ダムの水面に出ている部分のコンクリートの状況だけでなく水中のコンクリートの状況も把握でき、効率的に問題のある箇所を見つけることができるようになるとされています。

海外でもドローン開発が活発に行われている


DJIのドローン関連アプリの開発用SDKについて記述しましたが、海外でも大手ドローンメーカーがSDKのオープンソースを提供しています。

これによって、ますます多くの企業がドローン制作やドローン関連アプリの開発に力を傾けています。矢野経済研究所によると、2020年にはドローンの世界市場は9,000億円になるとされています。

今後、ドローンの機体開発も含めドローン関連ビジネスに世界の多くの企業が参戦していくと予想されています。

以上、ドローンの開発の歴史や現在の取り組みを紹介しました。大手ドローンメーカーがSDKを提供し、今後ますますドローンの世界市場は活性化すると予想されています。日本では水空両用ドローンなど趣向を凝らしたドローンが開発されるでしょう。

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