ドローンが自動で飛行したり、ドローンが自ら障害物を認識して避けるなど、
人の手に頼らないドローンの研究開発が日々進んでいます。
AIと組み合わせた実用例も登場するなど、留まるところを知らないドローンの研究を調べました。
人間いらず!ドローンが自動操縦で飛ぶ時代
ドローンの操縦は難しそうと感じる人も多いと思いますが、
今やドローンは人間の手を借りることなく飛行する「自動操縦」が実現しています。
ドローンの自動操縦とは、あらかじめルートをインプットしておくことでドローンが操縦者なしでそのルートを飛行する技術です。
ドローンが離着陸したり、ドローンを充電するためのボックスを用意すればスタート時に人が側にいる必要すらないところまで研究開発が進んでいます。
その他にもDJI社のドローン「Phantom 4 pro」に障害物認識センサーが搭載されたように、
飛行中に障害物を認識してドローンが勝手に制御するシステムがすでに実用化されており、
人間が操縦する際のリスクをドローン自身が解決してくれます。
ビジネスでドローンを利用する際に操縦の不安要素を取り除き、より安全に活用できる技術が次々と生み出されているのです。
NASAも開発!ドローン運行管理システム
ドローンが普及するとともに、安全やプライバシーの問題も多く取り沙汰され、
世界中でドローンを安全に運行管理する動きが見られます。
アメリカのNASAではドローン運行管理システム「UTM」の研究開発が進められており、
日本でも東京大学、JAXA、日立製作所等が「JUTM」と称したドローン運行管理システムの研究を進められています。
JUTMではドローンのような無人機をより安全に飛行させ、なおかつセキュリティや防災、物流などでの活用が目標です
2020年には有人地帯で目視外飛行ができるよう、運行管理システムの高度化を目指しています。
このようなシステムが発展していけば、ドローンの活用の幅もこれまで以上に広がりさまざまな社会貢献やビジネスチャンスが生まれ、ドローンが日常生活に欠かせないインフラになる未来も予想されます。
進む研究!ドローンのビジネス実用例
このようにドローンの研究開発が進み、農業やセキュリティといった産業分野でも
続々と実用化が進み「ビジネスにドローンを利用する」という考えが定着しつつあります。
ここでは農業を例に見てみますが、農業分野だけでもあらゆる側面でドローンが活躍していることが分かります。
例えば農薬散布はドローンの農業活用例の定番ですが、種を撒いたり肥料を撒いたりする時などにもドローンは役立ちます。
さらにドローンを定期運行させることで、農場の監査を行いデータを収集し、AIで解析することで収穫時期や害獣被害、その他農場の地形の変化などもチェックできます。
自動操縦と組み合わせれば人手いらずで農薬散布や見回りをすることも可能で、ビジネスで頭を悩ます「コスト削減」にも一役買います。
また、セキュリティ面ではセコムが現在、ドローンを使い自動操縦で見回りを行う「巡回監視サービス」の実証実験を実施しています。これが取り入れられれば巡回を行う警備員の負担を軽減し、安全も確保できることになります。
最近ではこのように、ドローンのみを利用するのではなく、ドローンと別のIT技術を掛け合わせることでますますドローンの利用が広がりをみせています。
ドローンの自動操縦や運行管理の技術はまだまだ万全ではありません。
ビジネスへの利用も課題や改善点は数多くあります。安全面への配慮や法律の壁も大きく存在します。
しかしドローンを便利に利用しようとする動きは活発化しており、今後もドローンの研究開発に期待が寄せられています。