ドローンをサル対策に活用しようとする試みが神奈川県で行われます。
人里にやってきて農作物などに被害をもたらすニホンザルを撃退しようと、
神奈川県は、サルを自動で追いかける機能をつけたドローン開発プロジェクトに着手したとのことです。
横浜市の電子部品関連企業と東京都町田市の調査・コンサルティング会社に約1,000万円で委託し、
2016年度中に試作機の開発をめざします。担当者によれば、
サル対策にドローンを活用するのは、全国初ではないかとのこと。
サル撃退のイメージですが、まず群れの中のサルに、GPSを内蔵した首輪型の発信機をつけて山に戻します。
この首輪からの信号を、待機しているドローンがキャッチして飛び立ち、群れの位置を把握します。
群れが移動しても自動的に追いかけ、人間に場所を知らせます。
場所が分かれば、人間が効率的にサルの追い払いに向かえるという仕組みです。
最終的には、人間ではなくドローン自体がサルの群れに接近して音や光で脅かし、
山へ追い返す機能も視野に入れるとのことです。
プロジェクトでは、ドローン試作機の飛行を2016年度中に行い、
2017年度には、企業主導で複数のドローンを投入するなどの実証実験に移る予定です。
なお、開発期間は、3年を想定しています。
山間部でドローンが安定して飛行できるのか、十分な稼働時間を持たせられるのか、
そして、近づいたドローンがサルに撃墜される可能性はないのかなど、課題も多くあり、実証実験の結果が待たれます。
<出典>
・東京新聞(TOKYO Web)「迷惑ザルを空からジロリ 県がドローン開発着手」(2016年9月8日掲載)
(URL: http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201609/CK2016090802000181.html)
・神奈川県の公式ホームページ「平成28年度「神奈川版オープンイノベーション」開発プロジェクトを採択しました!」(URL: http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p1065259.html)