日立造船は先月29日、熊本県上天草市の大矢野島と離島の湯島間で、小型無人機(ドローン)と無人ヘリコプターによる書籍などの運搬実験を行った。
電波が建物や山などに遮断されにくく、誤差10センチ内という「準天頂衛星システム」を採用しての実験となった。
約1.8メートル四方のドローンと、無人ヘリ(全長約3.6メートル)を使用した。ドローンは最大6キロ、ヘリは35キロの積載が可能だという。
大手原(おおてばら)地区から湯島までの約6.5キロを、両機体でそれぞれ1往復。往路で書籍1冊を、復路でワカメなどの海産物を、片道約20分かけて運搬してみせた。
現在、過疎地では商店の撤退や廃業を理由に、地域住民の日常生活の買い物が難しい状況になってきている。今回の運搬実験は、そのような「買い物難民」と呼ばれる人々の利便性を向上するための試みの一つ。
MIKAWAYA21株式会社と株式会社エンルート、および株式会社NTTドコモが類似の実験を福岡市内で行うとの報もある。
今回の実験結果を活かした、早急な実用化に期待である。