災害時にも!立ち入り禁止区域などでのドローン活用事例

更新日: 2017.05.16 公開日: 2017.05.16
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自然災害によって設けられた立ち入り禁止区域の調査にもドローンは活用されています。
2次災害で被害が出るリスクを減らすことができるドローン調査の具体的事例を取り上げ、
ドローンのさらなる可能性を探っていきます。

目次

口永良部島の立ち入り禁止区域を調査

口永良部島の立ち入り禁止区域を調査

2016年5月29日、鹿児島県の口永良部島にて新岳の大規模な噴火が起こりました。
その被害は甚大で、気象庁は噴火警報を発表しました。
この噴火により、口永良部島に住む人々は島の外への避難が必要になりました。

噴火から1年が経過しても、火山活動は低下したものの、
噴火の危険性はあるとして警戒は続きました。

2016年2月18日には、国土交通省の九州地方整備局がドローンや防災ヘリコプター「はるかぜ」、
大型無人ヘリコプターを使って、立入禁止区域内の調査などを行いました。

特にドローンは、立入禁止区域内やその近郊を撮影する役割を担い、
それにより、雨による土砂の変化などの調査が行われました。

このように、ドローンは人が立ち入りを禁止されている場所や人では
危険を伴うような場所の調査にも活用されています。

災害を受けた地域の復興には、まずその場所の詳細を知ることが重要です。
ドローンなどの無人機は、災害現場でも必要な調査を代行して行ってくれるため、
今後このようなドローンの活用の幅はさらに広がっていくことが予想されます。
また、ドローンは数多くある無人機の中でも小型で小回りもきくため、
さまざまな場面で重宝されることでしょう。

▽チェルノブイリの今の姿を捉えたドローン

チェルノブイリの今の姿を捉えたドローン

チェルノブイリで大規模な原子力発電所事故が起こったのは、1986年4月26日です。
近隣国にも被害をもたらし、世界中を驚かせた原発事故でした。

その被害は非常に大きいものでしたが、時の経過と共に、
事故の記憶も薄くなっていくのは避けられません。

そんなチェルノブイリの現状をドローンによって撮影された映像が話題を集めています。
映像には、プリピャチという都市の様子が映し出されています。

人がいなくなり、古びた建物だけになったその土地の映像は、
当時の原発事故の悲惨さをあらためて私たちに認識させるもので、寂しさと虚しさを感じます。

原発事故により、人がいなくなった土地は、
今では野生動物たちの楽園になっているという調査結果もありますが、
現地にはその爪痕が長い時を経ても残されているということが、ドローンの映像によって分かります。

▽箱根山でも行われたドローン調査

箱根山でも行われたドローン調査

2015年6月20日には、火山活動が活発な箱根山でも、
人が立ち入るには危険とされている場所において、ドローンによる調査が行われました。

ドローンは、火山活動の調査用センサーをつける場所を探したり、
規制区域内にある施設を調査したりします。
2機のドローンを使った調査からは、規制区域内にある温泉施設に破損があることが発見されました。

また、硫黄の付着もドローンからの観察により判明しました。
さらに、ドローンが得てきた情報を元に、調査用のセンサーの設置されるようになるなど、
人々の安全を確保するための動きが、ドローンによってさまざま進展を遂げることになりました。

口永良部島のような立ち入り禁止区域に限らず、立ち入りが規制されている区域の調査においても、
このようにドローンは活躍しています。
人の負担を減らすと共に、把握が必要な場所の調査を確実に行ってきてくれるドローンの存在は、
とても大きいと言えるのではないでしょうか。

ドローンが人間の代わりに調査を行ってくれることには、さまざまなメリットがあります。ドローンの調査によって知りえた情報を元に、災害現場の復興もより進展していくことも期待されるでしょう。今後、こうしたドローンの活用法はさらに広がっていくことが予想されます。

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