我が国、日本におけるドローン市場規模調査

更新日: 2017.04.28 公開日: 2017.04.28
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最近、よく耳にするドローンという言葉。皆様はこのドローンの市場が我が国、日本でどのくらいなのかをご存知ですか?有名シンクタンクの調査も交えてこのドローンの市場をご紹介します。

目次

国内のドローン市場規模調査についての紹介

国内のドローン市場規模調査についての紹介
2016年度の国内ドローン市場規模の調査結果がつい先日、ある調査会社から発表されました。国内でのドローンの活用状況や今後の見通しなどについての発表ですがこの様な取り組みは今までにはそう多くはありません。発表された時点は1月頃ですので、現時点ではもう市場規模の結果は出ていますが、今回はこの予測時点での内容を取り上げたいと思います。調査対象は企業に勤める約19000人の従業員を対象にWEBアンケート方式で、自社のドローン事業への参入を聞いています。その情報を元に調査会社が動向や現状を分析しました。ドローン市場の分析の足掛かりになる最初の調査として今後も目を離せません。

2016年度の国内ドローン市場規模

2016年度の国内のドローン市場規模
2017年1月時点の上記の国内ドローン市場規模調査によると、2016年度の国内ドローン市場規模は404億円の見通しとなっていました。2020年東京オリンピックの年には1341億円と、1000億円を突破する予想が立っています。これは東京オリンピックにより空撮、点検、調査、測量分野において目まぐるしくドローンの活用が増えることを予測していると考えられます。さらに2021年度には1676億円に達すると見られており、トンネルや橋梁、太陽光パネル等の各種施設の点検への利用がさらに増える見通しです。また、現在では実験段階ですがドローンを使った配送サービスにも注目が集まりそうです。

ドローン市場のカテゴリー別分類

ドローン市場のカテゴリー別分類
このドローン市場規模調査ではドローンの活用分野を4つのカテゴリーに分類して分析しています。それぞれのカテゴリーをご紹介したいと思います。大きく分けると「機体」「飛行支援システム」「活用ソリューション」「関連サービス」に分けられ、「機体」とはドローン本体の売り上げが含まれます。「飛行支援システム」は複数の飛行するドローンを管制するシステムや地図状況を提供するサービスのことを指します。続いて「活用ソリューション」はドローンを利用した空からの撮影や測量などのサービスを含み、「関連サービス」はドローンに対する保険や保守点検、飛行場の提供などの分野の事を言います。2016年度見込みにおける構成比は「機体」12.5%、「飛行支援システム」3.8%、「活用ソリューション」46.8%、「関連サービス」が36.9%と予測されていました。この時点で「活用ソリューション」が46.8%と市場の大半を占めているのは、主に環境調査や測量分野においてのドローンの活用が今後、増大することが見込まれていることを意味しています。

現在で最も多いドローンの活用方法とは?

現在で最も多いドローンの活用方法とは?
今回、ご紹介するこの市場規模調査では最も多いドローンの活用方法以外にも非常に興味深いデータが紹介されましたのでここにご紹介します。まず最も多いドローンの活用方法としては「メディア・広告向けの空撮」が29.8%と断突でした。続いて「施設・設備の保守点検」、ついで「警備システム」となっています。国内においてはやはりメディア向けの空撮が多いことがうかがい知れます。興味深いデータとして挙げられていたのが、今後期待するドローンの活用方法についての項目ですが、「メディア•広告向けの空撮」が「期待値」として算出した際、トップに挙げられており「現在の活用率」と「期待値」を比較した場合は「災害等の危険箇所の把握」がトップとなっていました。簡単に言うと広告向けの空撮に期待を寄せているが、活用性も混ぜて考えると、災害等の危険箇所の把握が一番実用性のある使い道であると考えている人が多いと捉えることができるのではないでしょうか。今後は更に国内でのドローン需要が増えるのは容易に想像できます。

以上、国内ドローン市場規模調査についてご紹介しましたが、今回が初の取り組みであったと思われます。それだけ日本においてもドローンの認知度が上がり、市場が形成されてきた証であることは言うまでもありません。

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