ドローンを使った物流ビジネスは、「空の産業革命」を起こすと期待されています。
千葉市と国、大手企業などが、高層マンションの立ち並ぶ同市美浜区の幕張新都心を舞台に、
ドローン宅配を2019年ごろに実用化する検討を本格化させています。
千葉県市川市の東京湾臨海部にある物流倉庫から、全長2.4mのドローンが海上を経由し荷物を輸送します。
そして、約10 km先の幕張で小型の機体に荷物を積み替え、マンションのベランダに届けます。
なお、ドローンは、事前に設定した経路を自動で飛びます。
千葉市は2016年1月に国から国家戦略特区の指定を受け、都市部では規制されているドローンの飛行が可能になりました。
今年4月の初実験では、ワインボトルを積んだ機体が小雨と風の中、商業施設と隣の公園を往復しました。
また、6月からは月1回、千葉市と内閣府、企業による検討会を開催しています。
そして、今秋には再び実験を予定しているとのことです。
国内のドローン開発の第一人者の千葉大特別教授 野波健蔵氏は、検討会の座長も務めています。
野波氏が代表を務める千葉大発のベンチャー企業「自律制御システム研究所」は、国内約220の企業や東北大などの研究室と技術開発に取り組んでいます。
この実証実験がうまくいき、さらに検証を続けて行けば、野波氏の言うように、2050年ごろにドローンが町中に見られるようになるのでしょうか。
幕張のような人口密集地では、安全面への心配があります。
また、コストや技術の面の問題もあります。これらにどのように対処していくのかが今後の課題です。
<出典>
・SankeiBiz「ドローン19年宅配実用化へ 千葉市舞台に「空の産業革命」第一歩」(2016年9月22日掲載)
(URL: http://www.sankeibiz.jp/macro/news/160922/mca1609220652006-n1.htm)
・千葉市の公式ホームページ「国家戦略特区_千葉市の提案内容」
(URL: https://www.city.chiba.jp/sogoseisaku/sogoseisaku/makuhari/tokku_proposal.html)