ブルーイノベーションがスイスFlyability社製の点検用球体ドローン「ELIOS」の活用事例や販売目標を発表

更新日: 2018.12.03 公開日: 2018.12.04
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産経新聞社が運営するDroneTimesの2018年11月30日の報道によると、ブルーイノベーションは2018年11月29日、2018年3月に業務提携したスイスのFlyability社製の点検用球体ドローン「ELIOS」の活用事例を発表しました。

 

「ELIOS」は接写を得意としている点検用球体ドローンで、機体は、直径40cmのカーボンファイバー製の球体フレームに覆われ、飛行時間は約10分で、防塵、防滴仕様となっています。フルHDカメラとサーマルカメラを搭載しており、2台のカメラは飛行中ジンバルによって安定した画像を撮影、同時記録が可能となっています。

 

また、5分間照射可能な28Wの9段階調整可能なLEDライトが組み込まれています。機体重量はバッテリーを装着した状態でも700gと軽量です。フライトコントローラーはFlyability社オリジナルで、操縦はマニュアルでFPV飛行させます。

 

これらの特徴から、下水道やボイラー室内といったGPSの届かない屋内の狭小で暗所での点検作業が期待されています。

 

ブルーイノベーションCEOの熊田貴之氏によると「屋内でドローンを運用する場合、GPSが使えないことだけでなく、磁場によってコンパスエラーが発生したり、電波の輻輳が起こる。このような問題を克服できるドローンを探していたところ、Flyability社の球体ドローン「ELIOS」に行き着き、業務提携に至った」と経緯について語っています。

 

活用事例としては、国内では、電力会社と製鉄会社のボイラー点検や工場の配管や煙突の点検があります。一方、海外でも貨物船の船倉内バラストタンクやスペインのバルセロナの下水道、ポーランドでは製紙工場のケミカルタンク内部の点検で、その効果が認められたそうです。

 

また、ユニークな事例として、フランスの国家警察特別介入部隊が人質が取られている状況で、トラップの有無や部隊の突入する事前確認が有効に行われ、警察官の安全性を高めたことが紹介されました。

 

ブルーイノベーションでは、2019年には実績含めて機体15機の納入が予定されており、2019年3月までに約40件の運用依頼があるとしています。今後の数年間で機体100機の販売を目標にしています。

(画像引用:https://www.dronetimes.jp/articles/3631?fbclid=IwAR1wI_JqXrC1mAGzWjaEQtDlYZaYdKXg8drKr_2NKImMoDE2qTTPuAgv6KE)