韓国のサムスン電子は、4G、5Gネットワーク用の基地局の設置やメンテナンスにドローンを用いるソリューションを開発し、デモンストレーションを行いました。このソリューションによって、基地局の管理が簡単になるだけでなく、従業員の安全、ネットワークのパフォーマンス向上にも繋がるといいます。デモンストレーションは同社の敷地内で行われました。
このソリューションは、カメラを搭載したドローンとリモコン、スマートフォンを用いて行われます。ビルの上に設置されたアンテナをドローンのカメラが撮影し、ディープラーニングに基づいたAIが即座にアンテナの回転や傾きを分析します。そして、アンテナが事前に計算されていた最適な角度になっているか評価するのです。
評価の結果は1分以内にスマートフォンに表示され、エンジニアが地上で確認することができます。評価に基づいてアンテナを調整するのも、スマートフォンやPCを使って遠隔操作で行います。
サムスン電子によると、アンテナの配置を確認し、調整するまでの全てのタスクを15分以内に完了できるということです。人間がビルやタワーを登って同じ作業を行う場合、早くても数時間かかる上、危険も伴います。
サムスンのバイスプレジデント、Sohyong Chong氏は、次のように話しています。「5Gに対応する地域が増える中で、ネットワークのパフォーマンスに高い注目が集まっています。さらに、従来は危険で時間もかかっていた基地局のメンテナンスに対して、新たなソリューションの需要が高まっているのも感じています。
我々はその需要に応え、5G 、AI、ドローンという最新テクノロジーを結合し、安全で費用対効果が高く、便利なソリューションを提供します。2020年後半に各国でローンチ予定です。」
サムスン電子は日本、韓国、アメリカなど5G需要が高い国において、基地局装備を供給するなどして5Gサービスの拡大に大きな役割を果たしています。