2020年3月2日昼頃、ドイツ・フランクフルト空港付近でドローンが目撃され、約90分にわたって飛行機の離着陸が中断されました。当日は合計1,300便の離着陸が予定されていましたが、そのうち77便がキャンセルや延期となりました。中断中にフランクフルト空港に着陸する予定だった64便は、近隣の空港に着陸しています。
影響を受けた乗客の中には、イスラエル訪問から帰国中だったドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州首相、アルミン・ラシェット氏も含まれていました。
空港のスポークスマンによると、現地時間午前11時23分にドローンが目撃された後、午後1時には安全が確認され、通常の運行に戻ったということです。
最初の目撃は飛行中のパイロットによるもので、ドローンは空港の南側を飛行していたと言います。その後も目撃情報が相次ぎ、航空交通を管制する組織、Deutsche Flugsicherung (DFS)がすべての飛行機の離着陸を停止させました。警察のヘリコプターによってドローンの捜索が行われましたが、ドローンが見つかったかどうかは明らかにされていません。
フランクフルト空港では、2020年2月にもドローンが原因で飛行機の離発着が約1時間中断されました。20以上の便に影響が出たということです。
ドイツの空港ではドローンが原因の問題が相次いでいます。DFSによると、2019年に空港周辺でドローンが目撃されたのはフランクフルト空港で28件、ベルリン・テーゲル空港で15件、ミュンヘン空港で15件、デュッセルドルフ空港で12件です。
ドイツの空港周辺でドローンが目撃された場合、危険が少ないと判断された場合は一部の飛行機に遅れが生じるだけで、空港全体の離発着が停止されることは稀です。フランクフルト空港では、2019年にはドローンが15回目撃されていますが、すべての離着陸を停止したのはそのうち1回だけです。
ドイツの法律では、空港から半径1.5キロメートル以内でのドローンの飛行は禁止されています。