アフリカでは、ドローンが救急救命用の医療物資を運んだり、空の目となって人々を監視したりと様々な役割を果たしています。
アフリカ南東部、マラウィで地球科学を学ぶ大学二年生で24歳のThumbiko Zingwe氏は、彼の地域や国が抱えるたくさんの問題に取り組もうとしていました。マラウィでは先天性色素欠乏症(アルビノ)の人々の身体が幸運を呼ぶと一部の人々に信じられていて、アルビノの人々が誘拐・殺害される事件が多発し問題になっています。
Zingwe氏はCNNの取材に対して「どうしたらこの問題を解決できるか自分自身に問い続けました。そして、こういった人々を見張り、問題行為に速やかに対応するためにテクノロジーを使うという結論を出しました」と話しています。
2020年1月、マラウィに「アフリカン・ドローン・アンド・データ・アカデミー」が開校され、Zingwe氏は初の生徒となりました。生徒はマラウィ人が16人の他に、ウガンダ、ケニア、ナイジェリア、タンザニア、ボツワナ、シエラレオネ、エチオピア、コンゴからの留学生合計10人です。ユニセフとマラウィ政府は、国際開発や人道支援においてドローン及びデータに関する技術を役立てたいと考えています。
ユニセフのマラウィ代表、Rudolf Schwenk氏は、「ドローン、データ、AIのテクノロジーは、地域の開発に情報と素早さを与えることでしょう。さらに、地域一帯の経済発展を加速させることにもなります」と話します。しかし、マラウィや近隣国にはそういったテクノロジーを使いこなせる人材が不足しているため、このアカデミーが開かれました。
Zingwe氏は、アカデミー修了後にデータ収集・解析をして都市開発や農業に役立てるコンサルティング会社を設立したいと考えています。「若者がドローンテクノロジーを使って、生活を向上させることができるような”テクノロジーハブ”を作りたいのです。さらに、今後ますます発展していくドローン業界を安全に保つため、航空法の整備にも協力できたらと思っています」
(画像引用:https://edition.cnn.com/2020/02/07/africa/africa-first-drone-academy/index.html)