2019年10月28日、フードデリバリーサービス「Uber Eats」専用ドローンのデザインが発表されました。Uberの”空飛ぶタクシー”部門、「Uber Elevate」のトップであるElic Allison氏によると、2020年夏にアメリカ・サンディエゴで開始されるフードデリバリーの運用テストで、このドローンが使用されるということです。
このドローンは、6枚のプロペラを持ち、最大2人分の食事を運ぶことができます。飛行時間は食事の積み下ろしを含んで8分以内が理想で、飛行距離もさほど長くありません。最大飛行距離は18マイルで、ドローンベースからレストランまで6マイル、レストランから配達先まで6マイル、配達先からドローンベースまで6マイル、というようなフライトが想定されます。
Uberの計画によると、ドローンが食事を運ぶのはレストランから中継地点までで、そこからは待機していたドライバーが注文者のもとに食事を届けます。また、2019年6月の時点では、ドライバーが運転する車の屋根にドローンが着陸するという構想も明かされていました。すでにサンディエゴでは、マクドナルドからドローンを使って食事を届けるテストが何度か行われ、成功しています。
ドローンによる配達に挑戦しようとしているのはUber Eatsだけではありません。運送会社のUPSは、2019年10月初旬にドローン配達を行う許可を得て、現在は病院間をドローンでつなぐネットワーク作りに注力しています。Amazonも独自の配達用ドローンを開発していて、2019年6月には「数ヶ月以内にドローンによる配達を開始したい」と話しました。さらに、Googleの「Project Wing」は、オーストラリア、フィンランド、アメリカ・バージニア州でドローンによる配達のテストを行っています。
多くの企業がFAA(アメリカ連邦航空局)からドローン配達の許可を得始めているものの、解決しなくてはならない課題は未だたくさんあります。鳥や電線、他のドローンなどの障害物を認識し避けることができるかどうか、悪天候にどうやって対応するか、といったことです。
Uberにとって、ドローンを使ったUber Eatsの配送は大きな計画の一部に過ぎません。Unerはドローンだけでなく、ヘリコプターや垂直着陸機も使った、「空飛ぶタクシー」の実現を目指しているのです。
(画像引用:https://www.forbes.com/sites/bizcarson/2019/10/28/first-look-uber-unveils-new-design-for-uber-eats-delivery-drone/#50b04fbf78f2)