大気汚染問題が深刻なタイ・バンコクでは、ドローンによって汚染を吹き飛ばすという斬新な方法が検討されています。
PM2.5は大気中に浮遊する2.5マイクロメートル以下の粒子で、その細かさから肺の奥深くまで入り込み人体に影響を与えるといわれています。2019年1月下旬、バンコクではPM2.5の大気中の濃度が1立方メートルあたり185マイクログラムに達しました。1立方メートルあたり150マイクログラム以上の濃度は、人体に危険な影響があります。
それを受けてタイ政府が使用を検討しているのは、小さなドローンの群れです。このドローンは霧状の水を噴射し、空気中の汚染を取り除きます。2019年1月22日に行われたテスト飛行では、黄色いドローンが水とともに人体に危険のない化学物質を噴射する様子がみられました。タイ国防省によると、このテストが行われた1時間弱で、大気中のPM2.5の濃度を平均して1立方メートルあたり10マイクログラム減らすことができたといいます。
テストはバンコク公園のみで行われ、今後バンコク中に規模を拡大することができるのかは明らかになっていません。現状バンコクでは、トラックの上からホースを使って放水するなどの大気汚染対策が行われています。
(画像引用:https://qz.com/1531305/thailand-fights-bangkok-air-pollution-with-water-spraying-drones/)