アメリカ合衆国インディアナ州のパデュー大学は、ドローンが交通事故現場の調査を安全で、速やかで、正確なものにするというデモンストレーションを行っています。
同大学は、交通事故によって渋滞した高速道路上でアイドリングし続けることは、運転者、道路の安全管理者どちらにとっても不便である上に、その状態は非常に二次的な事故が起こりやすいと説明しています。道路の安全管理者が事故を調査したり、記録したりしている最中、二次的事故の発生率は24倍になります。さらに、合衆国運輸省の連邦高速道路局によると、二次的事故は、渋滞のそもそもの原因であった事故よりもさらに被害が大きくなることもあるということです。
パデュー大学のDarcy Bullockは次のように話しています。「一番危険なのは、渋滞で全く進まない列の後尾にいるドライバーや、道路に入ろうとしているものの、渋滞していることにしばらく気づかない注意散漫なドライバーです。二次的事故を防ぐためには、最初の事故の処理をいかにすばやく終わらせるかが重要になります」
従来の方法では、大きな事故の現場をマッピングするのに2、3時間ほどかかるといいます。しかし、パデュー大学が提唱するドローンによる方法なら、5分から8分でマッピングを完了し、道路を開放して渋滞を防ぐことができるのです。
この技術はすでに実際に使われています。インディアナ州ティピカヌー郡の警察は2018年には20回、交通事故調査にドローンを使用したということです。