朝日新聞デジタルの2018年11月1日付けの報道によると、愛知県豊田市稲武町でドローンを使って、注文した弁当を約700m離れた公園へ運ぶデモンストレーションが行われました。これは、稲武商工会が楽天の協力のもとに実施したものです。同商工会の将来、農産物や飲食物の輸送に利用しようという計画のために実施されました。
デモはまず、同町の大井平公園で、大村秀章知事がスマホの専用アプリを操作して弁当を注文することから始まりました。そして旅館から1個500gの弁当2個を積んだドローンが飛び立ち、高度約140mまで上昇して山を越えました。ドローンは操縦する必要がない「完全自律飛行」により、5分ほどで大井平公園に到着しました。
大村知事は「弁当の中身も崩れていないし、違和感もない。さらに実証試験を重ね、課題をクリアしていって欲しい」と評価したそうです。稲武商工会は、災害対策のほか、観光業の振興のためドローンの活用を考えており、2017年末に、輸送の実験を実施しました。将来、標高約900mの山頂の観光客へ弁当や飲料水を配達、あるいは直売所がある道の駅へ果物や野菜を運ぶ構想もあるそうです。
担当者は「他とは違う観光地としてアピールするため、法規制が緩和されればすぐにでも実施したい」と話しているそうです。