史上初、京東集団が上海蟹のドローン配送を開始 生鮮宅配に革新

更新日: 2018.10.19 公開日: 2018.10.19
img

中国の大手ECサイト「京東商城(JD.com)」を運営する「京東集団」の日本法人「JD.com京東日本株式会社」は201810月5日、自社ドローンを使った上海蟹の配送を2018年9月より開始したと発表しました。上海蟹のドローン配送は史上初となっています。

京東は201512月より、自社ドローンの開発に取り組み、2017年にはドローンによる物流配送を開始しました。

京東はドローン配送において、特殊な農産品を配達する飛行ルートの設定や、辺境地域での農産品輸送などの実績を残しています。また、ドローンを活用した貧困扶助なども行っています。

今回の上海蟹の配送では、最大飛行半径10km、最大積載量10kgのドローンを使用し、最高級上海蟹の産地である陽澄湖から、付近の自社配送ステーションまで3分で届けることが可能です。

このように、上海蟹の物流始点で配送時間の短縮を図ることで、消費者へより新鮮な上海蟹を届けることができるようになりました。

そのほか、京東の生鮮食品事業「京東生鮮」は、グループ内の「京東物流」と連携しており、中国全土190都市で当日中の配達を実施しています。

また、京東の所有する北京、上海、広州の協同倉庫を使うことで、この3地区では注文から最短4時間以内で配達が可能です。

さらに京東は、届ける商品の品質にもこだわり、約50種類の蟹ブランドにブロックチェーントレーサビリティとドッキング技術を導入しました。

これにより、消費者は商品パッケージに貼られたQRコードをスキャンすると、蟹の産地や成長環境、品質検査結果、捕獲日といった情報を確認でき、より安心かつ安全な商品を受け取ることができます。

京東は今後も、中国国内における「小売業者ナンバーワン」「物流網ナンバーワン」という強みを活かし、積極的な技術革新を続けながら「ボーダーレスリテール※」の実現に向けて技術発展を目指していくとしています。

※「ボーダーレスリテール」とは
「ボーダーレスリテール」とは、京東が提唱する、オンラインとオフライン(実店舗)、物流機能までを融合させたビジネスの総称です。京東は、消費者にいつでもどこでも、オンラインとオフラインの境界線を越えて快適に消費できる環境を提供するのが小売業のあるべき姿と考えており、その理想に近づくためのサービスを提供していくとしています。

 

日本でも、離島や山間部においては2018年度中に操縦者が目視でドローンを直接確認しなくても飛ばせる「目視外飛行」が行えるようになる予定です。

また、2020年を目途にドローンの「目視外飛行」を都市部で実現し、荷物配送などができるようになる見込みとなっています。まだ課題も多くありますが、日本の都市部でのドローン配送も実現が近づいています。

 

なお、JD.com京東日本株式会社の会社概要は以下の通りです。

・会社名 JD.com京東日本株式会社
・所在地 〒100-0004 東京都千代田区大手町11大手町パークビルディング7階703
・電話 03-6259-1951
・資本金 3,000万円
・代表者 日本業務最高責任者 荒井伸二
・業務内容 越境ECの進出支援、日中間の一般貿易および技術提携窓口