“ParaZero”がパラシュートシステムを搭載したドローンを開発しました。このドローンは、FAA(アメリカ連邦航空局)の規則第107条の免除を受けて、大勢の人の上を飛ぶことが許された初のドローンです。
今回の特別な免除は、ノースダコタ州のオペレーター“Botlink”が操縦する、“DJIファントム4“にParaZeroのセキュリティシステムを搭載させた機種に対して適用されました。
免除を受けたドローンの最初の仕事は、ノースダコタ州でのフットボール試合前に駐車場で行われたイベントの撮影でした。ドローンは駐車場に集まった群衆の上を複数回飛行し、地元の法執行機関やメディアにリアルタイム映像を提供しました。
FAAの規則第107条は、全ての商用ドローンが一般市民の頭上を飛行する事を制限するものです。この制限は、市民を守るために必要であると同時に、都市部や農村地帯でドローンを使った事業を行いたい企業等にとっては、厄介なものでした。
今回免除を受けたParaZeroのパラシュート搭載ドローンには、特別なセキュリティシステムが備わっており、オペレーターの応答時間を待たなくとも、自主的に迅速かつ適切な行動をします。
一度パラシュートが開かれると、自動的にローターの回転を停止し、パラシュートコードが絡まったり、地上に居る人々が怪我をしたりする事のないように、安全に着陸します。
ParaZeroのアヴィ・ロゾウィック氏は、次のように話しています。
「私達は開発とパラシュートシステムのテストに多くの歳月を費やしました。テストで集めたデータや結果をFAAに送り、ドローン落下の際は許容される衝撃率を上回る事が無いよう十分に安全なスピードで降下するように調整し、起こり得る全ての障害、状況下でもパラシュートシステムが必ず作動する事を証明した結果、今回の免除を受ける事が出来ました」