ドローンレースの猛烈なスピードの世界は、ドローンレーシングリーグ“DRL”の世界チャンピオンに憧れる人々を熱狂させ、魅了してやみません。
レースに使われるドローンは、一瞬で時速80マイルに到達します。そのためパイロットには、高い操作技術と優れた反射神経が要求されます。
※1マイル:約1.6km , 80マイル:約130km
現在“DRL”世界チャンピオンのタイトル保有者は、Jordan “Jet” Temkin氏です。彼は“DRL”が初めて開催された2016年から、2年連続で世界チャンピオンの称号を獲得しています。
同氏はコロラド州出身の26歳の男性です。2016年に“DRL”で優勝したのち、世界初のプロのドローンパイロットとなりました。
彼は優勝コメントで「自分にできることを、精いっぱいやっているだけです」と冷静に語ります。
しかし、2018年の“DRL”グランドフィナーレでは、3,000人もの観客の熱狂に包まれます。このプレッシャーの中、冷静さを保つというのは、容易なことではないでしょう。
また2018年の“DRL”は、ESPN、Sky Sports、FOX Sports Asiaなどを通し、全世界90か国で放送されます。当然ながら、大勢の人々がその映像を目にすることになります。
2016年~2017年の2シーズンでの“DRL”の視聴者は、5千万人以上であると推定されています。しかし、それ以上に視聴者が多いのがインターネットです。
現時点で“DRL”の映像は、インターネットにおいて、1億1,500万回以上の再生回数を誇ります。これにより、サウジアラビアの若きパイロット候補たちがドローンレースに魅了されました。
サウジアラビアのパイロットAbdulhadi Azouz 氏は、CNN Sportのインタビューで以下の様に語っています。
「私はYoutubeで多くのドローンの動画を見ているうちに、レーシングスタイルに魅了されました。そして私は決意しました。“よし、私もこれをやろう!”と」
パイロットはジョイスティックを使って操縦します。また、特殊なヘッドセットを装着することで、ドローンに搭載されたカメラを通してコースを見渡します。
レースのコース上には、いくつかのゲートが配置されています。これを時速80マイル以上のスピードで次々と潜り抜けていくわけです。さらに、自分以外の4機と一斉にその速さを競うわけですから、難易度はぐんと上がります。クラッシュも当然起こります。
2018年の“DRL”開催国であるサウジアラビアでは、国内の多くの人が“DRL”に魅了され、その中からワールドチャンピオンが生まれることを期待されています。
「サウジアラビアではドローンレースが注目されています」と語るのは、SAFCSPのCEO、Nouf Al-Rakan氏です。
※SAFCSP:サウジアラビアのオリンピック委員会傘下にある国家機関
同氏は、今回の“DRL”開催について、「ドローンやドローンレースの需要を増やしつつ、サウジアラビアの若きパイロット達の刺激にもなるだろうと考え、我々はこの大会をサウジアラビアに誘致しました」と、自国で“DRL”を開催する狙いを語りました。
2018年の“DRL”にも、賞金10万ドルがかかっており、大会に向けて緊張が高まっています。
(画像引用:https://edition.cnn.com/2018/09/19/sport/drone-racing-league-finals-spt-intl/index.html)