実写版Xファイル 1日でゴーストタウンと化したニューメキシコ州のソーラー観測所の謎!

更新日: 2018.09.28 公開日: 2018.09.28
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あるユーチューバーがアップした画像には、ニューメキシコのホワイトサンズ・ミサイルレンジを見下ろす、サンスポットソーラー観測所付近が、まるでXファイル (超常現象をテーマとしたストーリー展開が人気のアメリカのドラマ番組)を彷彿とさせるようなゴーストタウン化している様子が映し出されていました。

https://www.youtube.com/watch?v=_AVdVBvSjcU

この不可解な突然のゴーストタウン誕生は、実は2018年9月7日に発せられた突然の避難勧告が事の発端であるとされています。FBIを含む連保政府関係者は、サイトにいる全員に直ちに退去を命じ、一般客にも開放されているサイト内のサクラメントピークにも同じ指示が出されました。

ワシントンポストがニューメキシコ州立大学教授ソーラー観測所の責任者でもあるJames McAteer教授と話をしたところによると、協会が4人の研究者を観測所に派遣しており、天文学研究協会にはさらに4〜5人によって管理されているといいます。

観測所から撤退するように勧告を受けた際、「セキュリティ問題」により退去が必要という説明を受けたのみで、研究中に日光環境やデータに異常はなく、科学的根拠が見つからないとしています。

YouTubeにアップされたゴーストタウンの動画は、2018年9月13日に撮影されたもので、一般開放されていた見学地サクラメントピークの門には「STOP」のサインと共に黄色のテープが貼られていました。

中に足を踏み入れると、道の脇には当局の職員の車と思われる車両が駐車されていたり、舗装用の工事途中とみられる車両があちらこちらに放置されたままの状態になったりしている光景が見られます。

動画を撮りながら、Youtuberは敷地内に独特の匂いがする気がすると説明し、生々しい足跡が残っているのが気になるというコメントをしています。

この謎に満ちた撤退騒動と、世間の関心の影響があったかは不明ですが、2018年9月17日になってようやく、天文学研究所は公式サイト内で以下のような発表を開示しました。

2018年9月6日天文学研究協会と国立科学財団は、セキュリティ問題に取り組む中でニューメキシコ州サクラメントピークの予防措置として、ソーラー観察所を一時的に閉鎖することを決定しました。2018年9月17日施設は再開され、退去していた住民や従業員は仕事に戻っています。サクラメントピークで起こった、ある犯罪調査に協力するための対処で、住民の安全と研究活動への影響を考え、撤去に踏み切りました」

公的には、これ以上の詳細に触れられることはありませんでしたが、保安局からの情報によると、内部での疑わしいスパイ活動を摘発するための対策だったとも考えられているようです。

ソーラー観測所のような研究施設は普段、それほどセキュリティに重点を置いていません。しかし、ホワイとサンドミサイルレンジ(武器試験施設)は丘一つを見下ろす位置に設置されているほか、アンテナやセンサーを悪用して、軍事的な用途に使うことも可能です。

展望鏡を抱えたネットワークも、ハッキングによって悪用される危険性も十分に考えられます。このような数々のリスクにさらされる可能性について、天文台のディレクターに質問を投じましたが、未だに回答は得られていません。この奇怪な撤去騒動は、まだまだいくつもの謎のベールに包まれていると言えます。

なお、このYoutuberは、動画撮影中に、上空から追ってくるドローンの監視を指摘しています。ミステリーの真相はともかくとして、アップされた映像は息をのむような光景です。天文学という域を超えた、非常に興味深い施設だということがご覧いただけます。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=24&v=tmUAwR55ZTw