米国通信大手AT&Tは8月24日、断熱パッケージの製造を手掛けるSoftbox、製薬会社Merkと協力し、プエルトリコにてドローンによる医療用品配送の実験を行ったと発表しました。
実験に使用されたSoftbox製の断熱パッケージングシステム「Skypod」は、内部および外部温度の追跡に、AT&TのIoTプラットフォームを利用しており、同時にLTEネットワークを通じて正確な位置情報をオペレーターに提供します。
さらに、Skypodでは内部に差し込む光を検出することによって、ボックスが開かれているかどうか認識可能です。
実験はプエルトリコ各地で行われ、成功を収めました。これはAT&Tによると、安全な医療配送は、ドローン、頑健なペイロードシステム、モバイルネットワーク、およびトラッキングシステムを揃えると実現できることの証明になったとのことです。
Softboxのテクニカルディレクターであるリチャード・ウッド氏は「このダイナミックな実験において、AT&Tと協力できたことは非常に光栄です。今回の実験成功により、Skypodは災害救援ツールとして世界中で活用されるかもしれません」と今後の展望について語りました。
AT&Tは2017年、ハリケーン・マリアの被害を受けたプエルトリコにおいて、ドローンを活用して約100平方キロメートルの範囲へモバイルネットワークサービスを提供しています。
そして2018年、ドローンによる災害救援の次なるステップとして、AT&Tは、医療用品配送の取り組みを開始しました。MatternetやZiplineなど、同様の取り組みを行う企業が他にも存在する中、AT&Tがどのような存在感を示せるのか、注目です。