諏訪湖の鳥害対策にドローン活用 県内団体参加で実験

更新日: 2018.08.29 公開日: 2018.08.29
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長野県は8月28日、諏訪湖において、破裂音の出るスピーカーを搭載したドローンを用いて、水産資源に影響を与える魚食性鳥類の追い払い実験を行いました。

諏訪湖ではワカサギをはじめとする水産資源が、カワウやカワアイサなど魚食性鳥類によって被害を受けており、2007年から漁業組合によって船による追い払いが試みられていましたが、近年では慣れによりその効果は低下。新たな対策を検討中でした。

今回の実験は諏訪市内のドローン関連企業であるスカイシープロジェクトが諏訪湖漁協と協力することで実現、ドローンが騒音を出しながら接近すると、30羽ほどいたカワウは一斉に飛び立ったとのことです。また、別地点では騒音を出さずにドローンを近づけたところ、同様に追い払いに成功しました。

実験に参加したのは長野県諏訪地域振興局のほか、諏訪湖漁協、日本野鳥の会諏訪支部、長野県水産試験場諏訪支場、長野県環境保全研究所です。

諏訪湖漁協の武居薫組合長は「ドローンは飛行時間が短いため、船での追い払いに変わる手段になるかはもう少し様子を見たい。人力での追い払いは今後も必要だろう」と慎重な姿勢を示しました。