岐阜県各務原市では9月より、木曽川にかかる各務原大橋の法定点検にドローンを導入することを発表しました。今回のドローン導入は岐阜大学の協力により実現したもので、点検日数の短縮や予算削減につながるとのことです。
橋の法定点検にドローンが用いられるのは、これが初めての事例になります。点検の際には、技術者が橋を叩いたり、触ったりしてひび割れなどの確認作業を行いますが、ドローンはその事前調査で活用予定です。
事前調査は通常、橋の上の点検用車両から伸びたアームに技術者が目視で行い、点検すべきカ所を絞り込みますが、今回はこの作業をドローン撮影で行う模様。これにより、点検日程が6日、点検費用が約3000万円削減されます。
全国各地で道路インフラの老朽化が問題視される一方、費用面や人員面を含めたリソース不足が点検や工事の実施を制限しています。国土交通省では2013年にドローンを活用したインフラ点検に関する検討会を設置しましたが、正確性担保の問題により、2018年現在も原則認められていません。
今回のドローン導入にあたって岐阜市は、岐阜大学と共同で1年間にわたる実験を実施。正確性が十分担保可能なことを実証し、国からもゴーサインが出ました。
今回の導入が成功し、今後インフラ点検にドローンが広く用いられるようになれば、各地の老朽化したインフラの更新が進み、私たちもより安心の環境で生活できるようになるかもしれません。
(画像引用:http://me-unit.net/)