英国運輸省は、0.55ポンド(250g)以上のドローンの所有を成人に限定する法案を提案しているようです。
英国ではドローン関連の事故が頻発しており、今回の新法案は政府当局のこの問題に対する対策の一つとなります。Airprox Boardが行った調査によると、英国での民間航空機とドローンの衝突は今後2年で3倍以上になることが示唆されています。
英国では、2019年までに目視外飛行規制を撤廃することや、国内産業にドローンをより深く結びつけていくための報告書を作成するなど、積極的な試みが行われていますが、ドローンに興味を持ったばかりのユーザー、それも若年層のユーザーが気軽にドローンを操作することは、衝突の可能性を潜在的に高めることに繋がるとされています。
この法案が承認されると、子供のドローン所有が英国全体で規制されることになります。もし順調に事が運べば、法案は2018年後半に施行されると見込まれています。
英国民間航空局(CAA)に、250グラム以上のドローンの所有と使用の条件として18歳以上に設定するよう促す運輸省からの報告書は、自動車運転免許の交付可能年齢に基づいているようです。報告書によると、「ドローンを外で飛行させる最低年齢」と「7.5トン以下のトラックを運転する最低年齢」を比較し、両者のリスクと責任がほぼ同じであることを示唆しています。
結局のところ、ドローン関連の法律はそれぞれの国の文化的な背景、立法的な背景によって、まったく異なる形になっていくものと思われます。
たとえば、米国では、400フィート以上の高度または空港付近のドローン飛行は厳重に禁じられており、違反した場合には罰金または懲役が科せられます。
日本でも、ご存知の通り、200グラム以上のドローンは人口密集地域での飛行が認可制となるなど、航空法による規制が敷かれています。
英国でこの規制が承認され、法律として施行されるかは、時間が経たないことにはわかりません。しかし、年末までには、その状況はある程度はっきりしていることでしょう。