アイスランドでドローンによるフードデリバリーサービスを展開しているイスラエルの企業Flytrexは、米トランプ政権主導のドローン実験プログラムの一環として、ノースカロライナ州ホリースプリングスでのドローンフードデリバリーサービスを準備しているようです。
今回のノースカロライナ州でのドローン運用実験は、スイスで血液サンプル輸送を行うMatternet、アフリカで医療品輸送を行うZipline、ノースカロライナ運輸省との連携のもと行われています。
Flytrexのドローンデリバリー実験計画は8月7日に市議会によって審議される模様です。同社は2017年、アイスランドの首都レイキャビクで世界初の自律型ドローン配送システムを立ち上げ、現在レイキャビク全域に23の配送スポットを整備しています。
Flytrexのドローンデリバリーシステムでは、購入確認後わずか5分以内に商品を注文者まで届けることが可能です。Flytrexは今回のドローンプログラムに参加するのに明らかにふさわしい企業であり、ドローン配送網の確立によってかなりの量の地上交通量を削減できるのではないかと、当局より期待されています。
ホリースプリングス当局は、ドローンデリバリーの段階的な実験を計画しているようで、まずはFAAに規制されていない目視内飛行での配達からスタートするようです。そして最終的には、夜間の目視外飛行で配達を行う予定となっています。
当局の狙いは、ドローンデリバリーを段階的に実験していくことで、より高度な実験にも耐えられる「空の道路」を万全の状態で整備することです。
また、当初ドローンデリバリーで注目されていたのは、食料ではなく医療用品でした。ノースカロライナ州の航空交通長官によると、食料品と医療用品は輸送の面で全く異なるわけではないようです。
食品と医療用品は、ともに刺激を与えないように輸送し、適切な温度を保ちながら迅速に輸送する必要がある点で共通しており、取扱に共通点があるとのことです。今後は、食品だけでなく、医療用品にもFlytrex社のドローンデリバリーが拡大されるかもしれません。