カンザス州最大の都市であるウィチタ市の警察は、市民のプライバシーを侵害せずにいかにドローンを導入し、コスト削減と業務効率化を図るかという難問に直面しているようです。
ウィチタ市警は、事故現場の撮影、SWATの支援、5月末から9日間行われたリーバーフェストに際しての警備などの目的からドローンを導入しました。
ドローン導入にはコスト削減や業務効率化などの利点があるものの、市民のプライバシーを簡単に侵害し得るツールを公的機関が得ることに対しての懸念が根強くささやかれています。
ウィチタ市警のゴードン・ラムゼイ警察長は、法執行機関が高度な監視ツールを手に入れることはプライバシー権の侵害になり得ると認識しており、プライバシーを侵害せずにドローンを運営する方法、広く募集しているとのことです。
市警が公開した文書には、ドローンが単に「すべての人のプライバシーの保護を継続しながら」より効率的な法執行活動のために使用されると示されていますが、プライバシーが言及されているのはこの部分のみです。
さらに、ドローンの使用例としては、捜索救助、犯罪現場の証拠撮影、およびデモなどの管理などが含まれる可能性が高いですが、文書内では警察の実際のドローン使用制限に関してはあいまいなままです。
また、この文書によると、警察のドローンパイロットは、必須訓練の完了や、地方空域に関する連邦航空局の講習、連邦航空局認可ライセンスの取得など、ドローンを飛行させる際に達成していなければならない要件が設定されています。さらに、パイロットをサポートする熟練したオブザーバーが存在しなければなりません。
ただし、これらの規定は懸念されるプライバシー問題を完全に払しょくするものではありません。ドローンを出動させ、撮影中に「偶然」映り込んだ市民の処理など、対応すべき点はまだ山積みです。
ラムゼイ氏は「私自身もプライバシーに関し得は心配している。例えば自宅のプールで子供たちが泳いでるところを空から撮影されたくはない」と自身の見解も併せて述べましたが、警察が令状なしでドローンを私有財産の上を飛行できるかどうかの具体的な回答は 会議中には得られませんでした。