藤枝市がドローン隊を発足 水防訓練に初参加 利用法などを確認 静岡

更新日: 2018.06.12 公開日: 2018.07.04
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小型無人航空機ドローンを災害救助などに利用しようと、藤枝市では今年度に職員で編成するドローン隊“WISTARIAS(ウィスタリアス)”を発足させました。

2018年5月27日には、瀬戸川の河川敷で行われた市の水防訓練に初めて参加し、水害発生時のドローンの利用法などを確認しました。

2017年7月に発生した九州北部豪雨で、被害状況の把握などにドローンが有効だったため、市では昨年から、ドローンの専門組織の検討を始めました。

職員にチームへの参加を呼び掛けると若手10人が応じ、全員がドローン未経験者でしたが、昨年12月以降、訓練を繰り返してきました。

2018年度には予算として約600万円を計上して正式なドローン隊を発足しました。市花である藤を英語読みした“ウィスタリア”から「ウィスタリアス」と名付け、大規模災害対策課長の佐藤裕氏を隊長として、10人全員が隊員となりました。

水防訓練が行われたこの日は、大雨で瀬戸川が氾濫する恐れがあるとの想定のもと、訓練を実施しました。

2人1組で隊員がタブレット端末を操作して2機のドローンを操縦し、50メートルの高さから中州で逃げ遅れた人の有無などを確認しました。

ドローンから送られた画像が地上のテレビ画面に表示され、人の姿が判別できるまで拡大されると、驚きの声が上がりました。

市では今後、建物の老朽程度の確認などにドローンを利用したい考えです。佐藤隊長は「操縦技量をより習得してレベルを向上させていきたい」と述べました。

北村正平市長は「IoTの有効な利用に力を入れ、他の自治体のモデルとなりたい」と話しています。