ここ数年、ドローンと農業は互いに結び付き、実り多い結果を生み出しています。最近のドローン農業の事例としては、ブラジル北部の牧場でのマッピングソフト「SimActive」を用いた運用が挙げられます。
SimActive社とブラジルの農業企業Portal Produtos Agropecuários(Portal)は地元の農家と協力し、SimActiveから得られた農地に関するデータを利用して収穫高を増やし、利益の最大化に取り組んでいます。
ドローンを利用して得られた農地の3Dマップを通して、SimActiveはCorrelator3Dソフトウェアでこれらのマップをより詳細で有益なデータとして処理します。
言い換えれば、この写真測量技術とソフトウェアによって農場と農作物の高精度マップを作成することができ、その中で農家は作物を分析し、今後の収穫高を予測することができます。
この利点としては、農場という限られたリソースをソフトウェアを用いて管理することで、その範囲内で起きていることを漏れなく観測できるという点です。農地内に表れた変化一つ一つを観測していくことで、問題に対する解決策を講じることが可能です。例としては、農場内にムカデが大量発生したことを早期に発見できたことです。
Portalは、成長異常の原因を特定するために土壌から植物サンプルを収集し、Correlator3Dとそのドローンを使用してムカデの大量発生が原因と特定、24時間以内に発生と被害のモザイクマップを作成しています。
農業は、ドローンによってコストを削減し、効率化に成功している代表的な分野の1つです。冬の間に農地を詳細に調査してから、シーズンに入ればほとんど人的リソースを割かずに家畜や作物を監視できることが多くの利益に結び付いています。
特に、世界で最も農業に依存する国のひとつであるブラジルでは、ドローン技術によって現地の農家の収穫高を向上させるという考えは非常に現実的であり、導入するためのハードルも非常に低くなっています。