ユニセフ・パシフィックは、南太平洋のバヌアツ諸島にワクチンや医療用品をドローンで送る事業を担当する企業を決定する入札を行っています。
1600キロメートルにわたって連なるバヌアツの火山島のうち、65の島に人間が居住していますが、道路や滑走路など、十分なインフラを持つのは20島だけです。
言い換えれば、本土への唯一のアクセスがボートという島が45あるということです。その中にはもちろん子供も含まれていて、その多くは生命を救うためのワクチンを必要としています。
このプログラムの責任者である豪州ユニセフのフェリックス・ウィーバー氏によると「ユニセフのイノベーションユニットは、深刻な問題に取り組み、世界中のあらゆる環境で最も脆弱で孤立した子どもたちを救うために、常に新技術を使用するよう努力しています」とドローンについて語っています。
また、ウィーバー氏は「救命救急ワクチンのドローン提供は、離れた遠隔地に住む人々を助けるだけでなく、医療サービスへのアクセスの格差に対処するための画期的解決法になる可能性を秘めています」とも続けました
ドローンを利用してインフラが脆弱な地域に医療を届ける動きは、世界中に広がっています。
例えばユニセフ本部は、2017年にZiplineと提携して、アフリカでドローンによる血液製剤配達を開始しました。同事業の中で、Ziplineはルワンダ人に7,000ユニット以上の血液製剤を届けています。また、インドの大学生は、応急処置キットを運搬するドローンを開発しています。ユニセフは、ドローンの活用がバヌアツの医療状況を大きく改善させると認識しているようです。
入札が完了すれば、ユニセフは選ばれた企業とともに9月から11月までの期間、バヌアツ諸島でプログラムを実際に運用します。