川田テクノロジーズは、大日本コンサルタントと産業技術総合研究所などと共同で、橋の点検に対応したドローン「マルコ」を開発したと発表しました。
風の影響があっても安定に飛行が行え、搭載したカメラで、建築物の微細なひび割れを見つけることができます。
この開発はNEDOのインフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクトの一環として行われました。
マルコは、橋のまわりで発生する風向、風速の複雑な変化に優れた応答性で対応する回転翼を備えており、点検に際しては、搭載したカメラによって橋のひび割れを0.05ミリの幅まで判別することができます。
機体と点検対象の位置関係が分かりづらい状況でも鮮明な画像を維持できるよう、対象に近づくと、自動的に距離を縮め、距離を一定に維持する制御機能を備えています。
機体の上昇と下降の速度を一定にする機能があり、明るさが不足している場合は搭載しているLEDを点灯して、対象を明るく映し出します。
現場で運搬を行いやすいように、橋点検用のドローンとして小型となる90センチ四方に抑えました。運搬の際は部分的に折畳め、52センチ四方まで小さくできます。
今後10年で、建設後50年以上が経つ道路橋が倍増し、国内の約73万橋の中で約半数が50年以上の経年になります。
橋の管理を行う自治体では、橋の点検は時間やコストの負担が大きく、点検が必要な対象が増大する一方で技術者が不足しています。川田テクノロジーズでは、マルコの利用を提案して問題の解決につなげたい考えです。