インドの首都ニューデリー南東の都市ラクナウで4月末、排水路に落ちた子犬がドローンによって救出されたことが、インドのテレビ局NDTVによって報じられました。
子犬を救出したのはロボット工学者のミリンド・ラジ氏で、ちょうど朝の散歩に出ていたところでした。排水は非常に不潔で、沼地のようになっていたため、子犬を助けるために排水路へ踏み込む人はいなかったとのことです。
ラジ氏は研究室に戻ると、子犬を助ける解決策を探り、ドローンにロボットアームを装着するという結論に達しました。
彼は約6時間後に現場に戻り、すぐさまドローンを飛行させて子犬の救出にあたりました。ロボットアームで子犬を適切な力で掴むと、そのまま道路を横断し子犬を安全な場所まで運びました。
救出の模様は通行人の女性が撮影しており、ラジ氏はその模様を自身のYouTubeチャンネルに投稿しています。撮影者によると、ラジ氏が子犬を助けるためにドローンを飛ばした光景があまりに奇妙だったため、思わず動画を取り始めたとのことです。
救出後ラジ氏は、子犬を引き取り「Lifted(持ち上げられた)」と名付けました。報道や動画に対して、ラジ氏は多くの賞賛を浴びたものの、「本当に通りがかって即興で装置を作ったのか」「はしごを使えば簡単じゃないか」「なぜ消防を呼ばなかったのか」など、懐疑的な意見も多く寄せられ、インドでは賛否両論となっています。
ラジ氏が製作したヒューマノイドロボットは、2018年2月におこなわれた「Uttar Pradesh Investors’ Summit」において大きな話題を集めました。ロボットはヒンディー語、英語、サンスクリット語を流ちょうに話す「トリリンガルロボット」で、ナレンドラ・モディ首相とヨギ・アディツアナス州首相も体験していました。