NEDO、スカパーJSAT、NICTの3社は2018年3月20日、ドローンとヘリコプターが同じ空域を飛行中にお互いの情報を共有し、運用管理者がお互いの位置などを認識するという世界で初となる試験に成功したと発表しました。
2018年3月2日、愛知県愛西市にある木曽川河川域の上空で、ドローンとヘリコプターの間でお互いの位置、高度、進行方向、識別番号などを1秒単位で認識する通信試験を実施しました。
試験では、NICTが開発を行ったドローンの位置情報を共有するシステムを用いて、920MHz帯での通信を行い、約9キロ離れたヘリコプターとドローンとの間で、小型かつ小電力の通信装置を使用して、お互いの位置などの情報共有が行えることを確認しました。
試験で用いられた運用管理システムが、ドローンと無人航空機との通信手段として使用可能であり、ドローンだけでなく有人機も対象として、それらの情報を集約し、運用状況を管理可能なことが確認できました。
今回の試験で得られた成果と知見は、ドローンに搭載可能な通信装置の設計と、無人航空機へ積み込む方法、運用管理システムの機能などに盛り込むことにしています。
3社はこうした取組みを通じて、災害現場や地上の通信設備が整備されていない区域においても、目視外でドローンを飛ばせる運用管理システムを実現することで新たな適用領域を切り開き、市場の拡大を目指すとしています。