NTTドコモ九州支社は2018年3月28日、熊本県阿蘇市でドローンを使用した、九州では初めてとなる次世代通信規格5Gの実証試験を実施しました。
5Gは、スマートフォンなどで利用されている現在の通信規格の約100倍の通信速度と、約1,000倍の通信容量を実現する技術です。
NTTドコモでは2020年での商用化を目指しており、九州支社においても、試験によって利用事例や新たなビジネス形態を提案することを考えています。
試験では災害が起きたことを想定し、ドローンを利用して上空から撮影を行い、4K映像をリアルタイムで地上へ送信しました。
現時点では、5Gの通信可能な端末が大型のためにドローンに搭載できず、有線で地上に送った後、移動局を経由して無線による5Gで基地局まで送信しました。
同社の担当者は「4Kなどの解像度の高い画像をドローンから送ることができれば、インフラの点検やスポーツ中継にも利用できる。端末を小型化してドローンに積み、使い勝手を高めたい」と話しています。
5Gによる通信は、自動運転や建設現場など、様々な場面での利用が期待されています。KDDIやソフトバンクも5Gの試験を行っており、新たな技術開発やユーザー獲得などで競争は激しさを増しています。
NTTドコモ九州支社の高木一裕支社長は「5Gで産業は大きく変わることになる。九州においても早急にサービスを開始し、多くの企業で利用してもらえるようにしたい」と述べています。