クレーターレイク国立公園でドローン違法使用が横行 野生動物への悪影響も懸念

更新日: 2018.05.14 公開日: 2018.04.20
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2014年、米国のすべての国立公園において、無断でのドローン飛行が禁止されましたが、オレゴン州唯一の国立公園、クレーターレイク国立公園ではドローンの無断飛行事例が後を絶たず発生しています。

公園管理者ののクレイグ・アッカーマン氏はこの問題について「かなり問題になってきている。無断飛行を行うユーザーはもしもの時何が起きるかまったく気にせずに使用しているため、公園の安全が脅かされる可能性が高い。今後、違反監視を徹底していく」と危機感を募らせています。

特に問題になっているのが湖上を飛行するドローンで、ボートとのニアミスが多発しています。公園では出入口やWebサイトにドローン飛行禁止を明確に表記しており、「知らなかった」では済まされない、故意の違法飛行も多く行われています。

国立公園でのドローン飛行には最大6カ月の懲役と罰金5,000ドルが科されます。警察は現行犯逮捕だけでなく、公園職員の目撃証言によっても違法操縦者を逮捕することが可能です。

公園管理人のマーシャ・マッケイベ氏は「人々は静かで孤独のためにここに来る。突然頭上でドローンが騒がしく飛べば、それはかなり邪魔になる。公園には絶滅危惧種の動物も生息しており、騒音で彼らに対する悪影響が出ることも心配だ」と警告しています。

オレゴン州のいくつかの州立公園では、ドローンの使用がケースバイケースで規制されていますが、クレーターレイクは国立公園であり、敷地内での使用は厳密に禁止されています。映画スタジオや映像制作会社でさえ、許可されていません。