ドイツの自動車メーカー「ポルシェ」は、近い将来旅客機業界に参入する意向を固めています。ドイツで有力なニュースサイト、オートモービル・ウィークの報道によると、ポルシェは近く乗用ドローンのコンセプトを公表する計画だということです。
米国航空機産業の大手であるボーイング社の最高経営責任者(CEO)は「乗用ドローンを用いたタクシーサービスは、今から10年以内に実現するだろう」と述べています。
ボロコプターやイーハンによって開発が進められている乗用ドローンですが、今回、ポルシェが参入することによって、ドローン産業の革新に拍車をかける事になります。
ポルシェはドイツ最大級の高性能自動車メーカーです。同社が開発に本腰を入れれば、乗用ドローン実用化までの時間が縮まるだけでなく、業界内の競争や投資を刺激することになるでしょう。
ポルシェは現在、「エアタクシー」の開発に取り組んでいます。
同社の販売担当者であるデトレフ・フォン・プラテン氏は「自動車メーカーが乗用ドローン開発に乗り出すことは、全くといっていいほど自然な流れで、驚くには当たらない。例えば、ポルシェの工場があるツッフェンハウゼンからシュトゥットガルト空港まで、従来の交通手段でアクセスすれば、最低でも30分は必要だ。しかし、乗用ドローンを使用すれば、3分半しかかからない」と述べ、ドローンビジネスの妥当性を協調しました。
直近の数年間でドローン業界は劇的に進歩しており、競争も激化しています。新しい競争が次々に生まれているため、各企業は先見の明をもって行動する必要があります。
空港までの交通手段にドローンタクシーを利用するというアイデアは具体化しており、実用化までそう遠くはないでしょう。
中国広州に本拠地を置くイーハンや、ドイツのボロコプターなどのスタートアップ以外にも、エアバスやボーイングがドローンビジネスに積極的です。ウーバーなどのプラットフォーム構築を得意とする企業も参入しています。
企業がお互いに知恵を出して学び合い、競争することで、ドローン技術は洗練され、安全かつ環境に優しいサービスが誕生します。
このような流れを考えると、ボーイング社のCEOが語った「10年後には、乗用ドローンを使ったタクシーサービスが実現する」という予測は、より現実味を帯びてきます。
2028年までには、空港まで渋滞や時間を気にせずアクセスできる、ドローンを使った新しいサービスが利用できるようになっているかもしれません。