静岡県藤枝市は、2018年3月26日にインターネットサービス大手の楽天と連携して、市内の山間地域で小型無人機ドローンを利用した個人宅への宅配の実証試験を行いました。
将来的に山間地域へのドローンによる宅配の実現をめざした取組みで、試験では注文を受けた商品を、届け先の住宅にドローンで配送しました。
同市では、山間地域の買物支援や災害発生時の緊急物資配送にドローンを利用することを想定しており、試験では有用性を検証しました。
関係者は「個人の民家にドローンを利用して商品を送り届ける試験は、全国でもほとんど前例がない」と話しています。
試験では、同市北部の瀬戸谷温泉「ゆらく」から、1キロほど北上した場所にある個人宅まで、瀬戸川の上空に沿ってドローンを飛行させ、荷物を届けて「ゆらく」に戻りました。
市ではドローンの導入を行い、施策実現に活用していくことを予定しており、市職員で編成された操縦隊も育成している最中です。
物資の配送でドローン利用を模索していた楽天と協議を行う中で、今回の試験の実施が決まったといいます。同市では、これからも国の規制の動向を踏まえつつ試験を継続する方針です。
市内は山間地域がおよそ7割を占めており、買物の環境整備などが地域の課題のひとつとなっています。