アラビア海に面するインド南西部の地域、カルナータカ州の農場で、試験飛行中のドローンが墜落しました。投稿されたビデオ映像には、1人のインド人女性が映っており、となりに墜落した固定翼型のドローンがあります。このドローンは防衛研究開発機構(DRDO)が所有していたものと見られています。
墜落が起こったのは、2018年2月21日の水曜日のことです。今回の事故では、幸い負傷者はなかったとは言え、環境保護団体(ESG)はドローン利用における危険性を排除しなければならないと考えています。
防衛研究開発機構(DRDO)は、カルナータカ州に幾つかの研究所を所有しています。カルナータカ州は、インドでも特に発展している地域で、人口は6,400万人、ハイテク産業が盛んな都市でもあります。DRDOは科学都市開発に積極的ですが、環境保護団体はその動きに反対しています。
防衛研究開発機構は、インド政府の防衛省が管轄する行政機関で、1958年に設立されました。本部はインドの首都、ニューデリーにあり、主に軍事研究や開発を行っています。
2017年4月には、インド空軍のドローンが試験飛行中に墜落しました。事故が起こったのは、インド東部のオリッサ州でのことで、負傷者はなかったということです。
インド空軍が使用しているドローンはラクシャーヤと呼ばれ、インドの航空機製造会社であるヒンドスタン航空機により製造されたPTA(無人ターゲットドローン)です。インドでは、ドローンが専ら軍事用に使用されています。インド政府は自国産のドローンの他にも、多くのドローンをアメリカやイスラエルから購入しています。
インドの現首相ナレンドラ・モディ氏はドローン開発に積極的で、インド空軍は、さまざまな軍事用ドローンを独自開発しています。
近年、インド空軍が開発しているドローンの一つに、ルストム2があります。このドローンは外国製の高性能エンジンを搭載しています。ルストム2は、2016年11月に試験飛行を完了しています。
インド政府が、ドローン技術開発において、アメリカおよびイスラエルと協力しているのは興味深い点です。
インド政府は2018年1月、イスラエルのネタニヤフ首相とニューデリーで会談を行い、経済面やサイバーセキュリティにおいて、互いに協力関係を築く点で合意しました。
また、トランプ政権はイスラエルの首都をエルサレムと認めるなど、近年、アメリカ、イスラエル、インドの政治的関係は強くなっています。