テキサス州の公共安全局(DPS)は、新しいドローン計画をスタートさせ、合計17台のドローンを調達しました。ドローン購入にかかった費用は合計で70,000ドルです。費用の大半を占めるのは、48,000の高性能ドローン、エリヨン製の「スカイレンジャー」です。
日本円で約500万円にもなるこのドローンは、どのような機能を備えているのでしょうか?
スカイレンジャーが他のドローンと異なる点はまず、飛行時間の長さです。一般的なドローンの飛行時間が30分程度であるのに対し、スカイレンジャーは一回の充電で50分間飛行する事ができます。
スカイレンジャーには複数のカメラユニットが設けられており、高解像度のスタビライザー付きカメラを任意に交換する事ができます。
また、スカイレンジャーは50℃の高温からマイナス30℃の低温環境下でも動作する全天候型です。最大瞬間風速25メートルの強風でも安定した飛行ができます。スカイレンジャーは法執行機関や軍に使用されており、捜索や救助活動、犯罪現場の監視などにも対応できます。
公共安全局(DPS)の広報担当者であるドム・ヴィンガー氏は、「スカイレンジャーの高性能カメラを使用して、自動車などが衝突した瞬間を分析する事ができる。これにより、高速道路のパトロールは省力化される」と述べました。スカイレンジャーは高速道路パトロールの他にも、さまざまな公共安全に関係する用途で使用される予定です。
公共安全局がこの新しいドローン計画を進めるもう一つの理由に、安全性の問題があります。ドローンを導入すれば、コスト削減に繋がるだけでなく、人が行うと危険を伴うミッションなどをドローンに行わせることができます。
従来のようにヘリコプターを使用した時に比べて費用対効果が高いため、最近では、ニュースメディアの取材にも、ドローンが使用されるようになっています。
公共安全局のドローンパイロットは皆、連邦航空局(FAA)が認める資格を取得する必要があります。ドローンを公務で使用するためには、資格取得に加え、少なくとも10時間のトレーニング過程を終えていることが求められます。
現在、公共安全局では3人がFAAの認定を受けており、日中のみドローンを利用して公務を行う事が可能です。
数年前と比較して、アメリカの多くの場所ではドローンに関する法律制度が整ってきており、過度に厳しかった規制も緩和しつつあります。