2018年平昌冬季オリンピックでインテルが魅せたドローンパフォーマンス

更新日: 2018.05.14 公開日: 2018.03.16
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2018年の平昌冬季オリンピックは、2月25日の閉会式をもって幕を閉じました。閉会式では、300台のドローンがパフォーマンスを行いました。今回のオリンピックでは、開会式でもインテルのドローンがパフォーマンスを行い、ギネス記録を残しました。

開会式でも、1,218台のドローンが使用されました。パフォーマンスに使用されたのはインテル製のドローン「Shooting Star(シューティング・スター)」で、LEDライトを搭載したモデルです。

公表されている基本スペックは以下の通りです。

・タイプ:プロペラ格納型クワッドコプター
・最大離陸重量:330グラム
・パフォーマンス時間:5分〜8分
・最大伝送範囲:1.5キロメートル
・最大許容風速:毎秒10メートル

インテル製のシューティングスタードローンは、軽量化されており、一般的なDJI等のドローンの1/4ほどの重量しかありません。330グラムはちょうどバレーボールと同じくらいの重さで、パフォーマンス特化型のドローンと言えるでしょう。なお、飛行時間が短いのは搭載されているバッテリーが小さいためです。

搭載されているRGBWのLEDライトは特殊で、約40億色以上の色の組み合わせをつくり出すことができ、それぞれのドローンはBGMや照明効果に合わせてシンクロし、空中にアニメーションを描き出す事が可能です。

ドローン本体には、ラバーと柔軟性に富んだ樹脂が使用されています。各ローターは格納されているので、他のドローンとの干渉によって故障する事がありません。

オリンピックの開会式で描き出されたのは、スノーボーダーやオリンピックリングをモチーフにしたアートです。

全てのドローンは、1台のコンピューターで1人のドローンパイロットにより操作されました。今回のために作成されたインテル独自のアルゴリズムは極めて複雑です。

シューティングスタードローンは、低温環境下での動作試験が行なわれていなかったため、フィンランドとドイツの開発チームはアルプスでテストを行いました。

インテルはこの技術を、無人探査や捜索活動などの人命救助に利用したいと考えています。すでにインテルのFalcon8やSirius Proといったドローンは、送電設備や石油リグ、農業用地などで検査用に使用されており、インテルのドローンシンクロ技術が応用できれば、作業効率は大幅に向上する見込みです。

(画像:Intel)