橋梁の点検にドローンを利用 愛媛大などが実証試験 費用削減へ期待

更新日: 2018.05.14 公開日: 2018.02.26
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人が近くで肉眼によって確認したり、ハンマーで叩いたりしている橋梁の点検に、小型無人機ドローンを導入する研究を愛媛大などが2016年から行っています。

費用の削減が期待でき、愛媛大大学院の全邦釘准教授は「実証試験を重ねて、人と同等の精度の点検が可能なドローンを開発したい」と意気込んでいます。

内閣府の産官学が連携した取り組みの一環として、北九州市の検査会社「新日本非破壊検査」がドローンを開発しました。

高い位置に張り付いて動くための車輪、亀裂や損傷を撮影するためのカメラ、叩いて空洞を調べるための金属の棒をドローンに搭載しています。

地上のモニターでリアルタイムに動画などを確認することができます。2017年11月には、愛媛県東温市の橋で実証試験を行いました。

国土交通省などによりますと、2012年の中央自動車道笹子トンネルでの天井板崩落事故を受けて2014年に道路法が改正されたことに伴い、橋やトンネルの点検は近くでの確認や打音検査が基本となりました。

道路法の改正以前は、高い場所は双眼鏡などを用いての目視だけでしたが、改正後は足場を設置したり、作業車を使用したりする必要が生じました。

全准教授は「近くでの目視には多くの手間が必要で、人件費など費用面でも負担が大きいうえに地方では技術者も足りない。ドローンを導入することでこうした問題を解決できる」と強調しています。

同大では、はじめは愛媛県内の自治体での実用化を目指すことにしています。

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